アライナー矯正治療の"世代"について
- 尾島賢治 / スマイルイノベーション矯正歯科
- 4月15日
- 読了時間: 4分

マウスピース矯正(アライナー)矯正治療は、年々進化しています。
デジタル機器の開発が進み、この数年は大きく変化がありました。
今回は、尾島先生の著書『アライナージェネレーション』のタイトルの理由ともなった、アライナー矯正治療の世代別の革新について、触れたいと思います。
①第 1 世代(1926 年頃〜):アルジネートで印象採得を行い、石膏模型を製作する。石膏模型を1歯ずつ分割して歯を配列する。石膏模型に熱可塑性アライナーシートをプレスしてアライナーを製作する。
*アルジネートは、歯科医院の歯の治療でもよく使われる歯型をとる材料です。水と粉を混ぜるため、わずかな誤差が生じます。歯の移動については、石膏模型を分割していましたが、その際には、歯と歯の間を削るので、正確さに欠けていました。
②第2世代(1998 年〜):シリコン印象採得を行い、企業に送る。企業はシリコン印象を光学スキャンして CAD/CAM のデジタルデータに変換する。コンピュータ上で歯の移動を行い、最大 0.25mm ずつ移動させた各ステップの模型を3D プリンターで製作し、その一枚一枚に熱可塑性アライナーシートをプレスしてアライナーを製作する。始めから最後までのアライナーを一度に製作する。
*アルジネート印象材に比べると、シリコンは変形率は少なくやや精度が高くなりました。大きく変わったのは、コンピューター上で歯を分割して1本ずつ動かせるデータに変換できるようになったことです。この点でも、第1世代に比べると精度が上がったと言えます。
③第3世代(2011 年〜):口腔内光学印象採得(IOS)を行い、企業にスキャンデー
タを送る。企業はスキャンデータを受け取り、以下の流れは第2世代と同じである。光学印象はシリコン印象に比較してデータの精度が高く、破損がない。また、データは保管されて再利用可能である。シミュレーションが出来上がるまでの時間も大幅に短縮された。
*口腔内光学印象とは、口腔内スキャンのことです。アナログの歯型からデジタルの歯型になることで、より精度が高くなりました。また操作性もよく、患者様負担が少ない(歯型を粘土で取るのは大変ですよね)ので、口腔内スキャンの導入で一気にアライナー矯正の質が上がったと言えます。
④第4世代(2015 年~):熱可塑性アライナーによる内製化アライナー。光学印象したデータを院内の CAD ソフトで歯の移動を計画し、院内の 3D プリンターで模型を製作し、
熱可塑性アライナーを製作する。企業とドクター間のやり取りがなく、アライナー完成までの時間も短縮される。
⑤第5世代(2019 年〜):3D ダイレクトプリント形状記憶アライナーによる内製型アライナー。光学印象したデータを院内の CAD ソフトで歯の移動を計画し、院内の 3D プリンターで直接アライナーをプリントする。第1世代〜第4世代で製作していた模型の製作が必要ない。アライナー製作後の模型の破棄や管理の必要はなく、環境にも配慮された方法と言える。
現在銀座さくら矯正歯科では第5世代の形状記憶アウスピース矯正(シェイプメモリーアライナー)を採用しています。院内で製作するため院長の治療計画の意図をそのまま反映できる他、製作の面でも時間がかからず、口腔内スキャンしてから最短1週間で患者様にマウスピースをお渡しすることができるようになりました。
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